偉大なスペースサーガの生みの親ジョージ・ルーカスは迷走するディズニーの再出発にエールを送ります…
偉大なスペースサーガの生みの親ジョージ・ルーカスは迷走するディズニーの再出発にエールを送ります…
魔法を創り出すことは素人にはできない…
経営不振に苦しむウォルト・ディズニー
ディズニーは近年いくつかの課題に直面しています 特に映画『リトル・マーメイド』の興行成績が予想を下回り『アナと雪の女王2』以降大きなヒット作に恵まれていないことが挙げられますが市場ではディズニー離れが見られています…
ディズニーの動画配信サービス「Disney+」は一部コンテンツの削除に伴う減損費用の計上などで赤字が続いており2023年4〜6月期の最終損益は4億6000万ドルの赤字となりました これは前年同期の14億900万ドルの黒字からの転落となります 会員数の減少に伴いウォルト・ディズニーは従業員7000人の削減を発表しました…
ボブ・アイガー氏のCEO復帰
ボブ・アイガー氏は2022年11月にディズニーのCEOとして電撃復帰しました…アイガー氏は2005年から2020年2月までディズニーのCEOを務めピクサーやマーベルなどの大型買収を成功させディズニーの売上高を約700億ドル(約10兆円)に押し上げましたが前任のボブ・チャペック氏はCEOとしての方針が批判され特にクリエイティブ部門との関係が悪化していました
何故復帰したか?
一般的にベテランのリーダーが前職に戻ることは企業が直面している危機的状況に対処するためとのことですが前任者ボブ・チャペック氏の在任期間中ディズニーはパンデミックの影響や文化戦争における論争に揺さぶられてきました アイガー氏の復帰はディズニーの経営状態を好転させ後任者を探すという大きな責務を担うことを意味していました 復帰発表時 市場は良い反応を示し株価は上昇しました
最近の動向
アイガー氏はここ数年ストリーミングビジネス(ディズニープラスやHuluなど)の持続可能な収益性の達成とESPNを最高のデジタルスポーツプラットフォームにすることなどを目指しています またテーマパークリゾートの東アジアでのプレゼンスの拡大 ウォルト・ディズニー・アニメーション・スタジオの再活性化 各映画スタジオのブランド戦略など会社の成長と発展に貢献しています
何故ヒットしなくなったのか?ディズニーの「文化戦争」とは?
様々な見解があるとは思いますが ここ最近のディズニーの不作については大雑把に言ってしまえば様々な理由によりディズニーがファンが期待する作品を作れなくなってしまったということでしょう…最近の動向を見るとレジェンドな作品にしがみついているのが伺えます ディズニー本家のヒット作「リトル・マーメイド」ルーカススタジオ「スター・ウォーズ」ピクサー「トイ・ストーリー」などです これら金字塔の作品をリニューアルすることは良いのですが基本的にネタ切れで信念が無いため政治的圧力やクリエイターの偏向に晒された結果オーディエンスの望まない内容になってしまっているという事でしょう…
👉「リトル・マーメイド」最新作の黒人俳優の人魚姫
👉ピクサー「バズ・ライトイヤー」での同性愛カップルの描写
ピクサーの従業員やその支持者からはディズニーによる同性愛表現シーンの検閲に対する内部告発もありました これは多様性を反映させる企業の姿勢とクリエイティブの自由な表現のとのバランスをどう取るかという問題を浮き彫りにしています…
ディズニーはマーベルやルーカスフィルムといったピクサー以外の傘下レーベルに関してもLGBTQコミュニティへのアピールを強化しています…「スター・ウォーズ スカイウォーカーの夜明け」で同性同士のキスシーンをはじめマーベル「マイティ・ソー バトルロイヤル」のテッサ・トンプソン演じるキャラクターが同性愛者であることを認めた他「ジ・エターナルズ」にも同性愛者のスーパーヒーローを主要キャラクターとして登場させています…
ジョージ・ルーカスとディズニーの蜜月
ルーカスフィルムの売却
2012年ジョージ・ルーカス氏は自身が創設したルーカスフィルムをディズニーに約40億ドルで売却しディズニーの大株主の一人となりました この売却後スター・ウォーズシリーズは新たな展開を見せ「エピソード7」をはじめとする新作映画やドラマシリーズが制作されています ルーカス氏はクリエイティブ・コンサルタントとしてこれらのプロジェクトに関わりつつも制作の第一線からは退いています
新しいスター・ウォーズ作品の評価
スター・ウォーズのコアなファン層は新しい作品がオリジナルのスターウォーズの精神やメッセージ性を損なっていると感じているようです…アイガー氏もこの反応を重視しており「私たちはファンの反応を真摯に受け止める…しかし過剰反応はしない」と言い また「クリエイティブとビジネスは必ずしも一致しない」とも述べています
ピクサーの起源
ピクサー・アニメーション・スタジオはもともとはジョージ・ルーカスのルーカスフィルムの一部として1979年に設立されました 1986年にスティーブ・ジョブズによって買収され独立した会社となりましたが 2006年ディズニーがピクサーを74億ドルで買収しピクサーはディズニーの完全子会社となりました ピクサーは『トイ・ストーリー』シリーズや『ファインディング・ニモ』『モンスターズ・インク』など数多くのヒット作を生み出しています
ジョージ・ルーカス氏は「魔法を創り出すことは素人にはできない」 と述べ ボブ・アイガーCEOを全面的に支持していることを表明しました ディズニーは現在アクティビスト株主からの圧力に直面しており取締役会の構成に関する争いが発生しています この支持表明でルーカス氏はディズニーの未来を背負ったアイガー氏の今後の舵取りにおいて強力な支援者となっています